パワハラ防止法に、中小企業はどのように対応したらよいか?

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ハラスメントの無い企業の定義
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企業様のパワハラ研修・パワハラ防止のご相談を承っております。
メール・電話窓口は以下から!

私たち職場環境改善工房は、以下のお電話で、企業様や個人さまのハラスメント対応の相談を承っております。
対応時間は、平日の10:00~18:00です。※但し、すぐに出られない時がありますので、その時は折り返します。

また、メールでのご相談は、以下からも可能です。

ちなみに、ご相談に対応するコンサルタントのプロフィールは、こちらになります。

パワハラ防止法に対応することが、基本的な中小企業のハラスメント対策です。

2020年6月に、パワハラ防止法(改正労働総合施策推進法)が施工されました。中小企業に関しては、2022年4月までは努力義務になるのですが、いずれにしても、パワハラ防止措置を講ずることが、中小企業にとっても、大事なことになってきます。

特に、国は政策面で、このパワハラ防止法を制定した経緯があります。それは労働総合施策推進法の第1条を見ても、明らかです。

(目的)

第一条 この法律は、国が、少子高齢化による人口構造の変化等の経済社会情勢の変化に対応して、労働に関し、その政策全般にわたり、必要な施策を総合的に講ずることにより、労働市場の機能が適切に発揮され、労働者の多様な事情に応じた雇用の安定及び職業生活の充実並びに労働生産性の向上を促進して、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、これを通じて、労働者の職業の安定と経済的社会的地位の向上とを図るとともに、経済及び社会の発展並びに完全雇用の達成に資することを目的とする。

 この法律の運用に当たつては、労働者の職業選択の自由及び事業主の雇用の管理についての自主性を尊重しなければならず、また、職業能力の開発及び向上を図り、職業を通じて自立しようとする労働者の意欲を高め、かつ、労働者の職業を安定させるための事業主の努力を助長するように努めなければならない。

労働総合施策推進法第1条

国は、経済政策の一環としても、パワハラ防止を重視しているのです。
ですから、企業としても、社内でパワハラ防止に取り組むことは、とても重要なことなのです。

パワハラ防止法が企業に課しているハラスメント防止措置

その上で、中小企業(大企業も含めて)が講ずべきパワハラ防止措置には、以下のものがあります。

パワハラ防止法が企業・法人に義務付けること
事業主の方針の明確化及びその周知・啓発
 ⑴ 職場におけるハラスメントの内容・ハラスメントがあって はならない旨の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
 ⑵ ハラスメントの行為者については、厳正に対処する旨の方針・対処の内 容を就業規則等の文書に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
 ⑶ 相談窓口をあらかじめ定めること。
  ⑷ 相談窓口担当者が、内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。 また、広く相談に対応すること。
職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応 
 ⑸ 事実関係を迅速かつ正確に確認すること。
  ⑹ 事実確認ができた場合には、速やかに被害者に対する配慮の措置を適正に行うこと。
  ⑺ 事実確認ができた場合には、行為者に対する措置を適正に行うこと。
  ⑻ 再発防止に向けた措置を講ずること。(事実が確認できなかった場合も同様)
併せて講ずべき措置
 ⑼相談者・⾏為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること
 ⑽事業主に相談したこと、事実関係の確認に協⼒したこと、都道府県労働局の援助制度の利⽤等を理由として解雇その他不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発すること。

これを簡単にまとめると、以下のようになります。

ハラスメント防止措置を簡単にまとめると・・・・

  1. 就業規則でハラスメントを厳正化する
  2. ハラスメント相談窓口を設置する
  3. ハラスメントの相談をハラスメント相談窓口が受けたら、迅速に事実を確認する。
  4. ハラスメントの相談に対して、必ず再発防止措置を講じる。
    • 事実調査で、ハラスメントの事実が認められなくても、同様
  5. ハラスメントの事実に対しては、適正な対処をする。

これらの中でも、私たちが中小企業の方々に強く言っているのが、「相談窓口機能の充実です。」
ハラスメント相談に対して、必ず再発防止措置を講ずるという点では、この相談窓口が機能していないと、法的にも適切にハラスメント防止措置がなされているとは言えないのです。

中小企業だからこそできるハラスメント防止措置

中小企業がパワハラ防止法に則ってやるべきことは・・・

  • 就業規則において、ハラスメント(パワハラ セクハラ マタハラ)の禁止を明示し、懲戒の対象となることを明示すること
  • 「ハラスメント相談窓口」を機能させること
    • 相談を受けたら、迅速に動いて対応すること。
    • ハラスメントの事実が認められなくても、再発防止措置を講じなければいけない。

の2点です。特にハラスメント相談窓口を機能させることは大事なことで、中小企業の場合、一番おろそかになりがちです。
しかし、実は、この相談窓口の充実こそが、ハラスメント防止において中小企業が勝利できるポイントでもあるのです。

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中小企業は、特に「ハラスメント相談窓口」を機能させるべき

私たちは、中小企業の方々にお伝えしていることがあります。

ハラスメント相談窓口は設置しなければいけない
ハラスメントの相談が寄せられたら、会社として必ず(改めて)再発防止措置を講じなければいけない

ということです。厚生労働省から出ているパワハラ防止法に関する文書を見ても、分かりづらい部分があるのですが、この再発防止措置を講じていないと、ハラスメント防止法に反してしまうのです。

具体的には、どういうことかというと以下のようなイメージになります。

再発防止措置を講じるには、練度の高い、ハラスメント相談窓口になる必要があります。
しかし、必ず再発防止措置を講じなければいけないのなら、そこから逆算して、どういう適切な行動をハラスメント相談窓口が取ればよいのかも自ずと分かってきます。
ハラスメント防止法が持つ、非常にシビアな点ではありますが、これを活用していけば、中小企業でも、質の高いハラスメント防止体制がつくれるのです。

なので、ただ、ハラスメント相談に対して、再発防止措置を講じる体制ができていれば良い!ということにもなります。

ですから、

  • 相談を受けたら、迅速に動いて対応すること。
  • ハラスメントの事実が認められなくても、再発防止措置を講じる!

が実践できることが大事なのです。

中小企業の方が、パワハラ防止を実践しやすい理由

実は、大企業よりも中小企業の方が、ハラスメント防止に取り組みやすい利点があります。それは・・・・

  • 人数が少ない

という事です。パワハラ防止法は、相談窓口の機能を充実を義務化させることで、中小企業がパワハラ防止がしやすい体制をつくれるようなことを義務付けています。

そして、相談窓口機能を中心に、定期的にハラスメントを無くすための研修や取り組みを行うことで、ハラスメントが起こりにくい、そして、ハラスメントが起こっても、すぐに解決できる風土ができていくのです。

まとめ

私たちは、中小企業こそ、ハラスメント防止法に準じてハラスメント再発防止策を講じることがやりやすい環境にあると考えています。

社内でのハラスメント対応に困っている企業様。ぜひ私たちにもご相談いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

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