メンタルヘルスの観点から、パワハラを防ぐ手立てとは。
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目次
メンタルヘルスの根本は「心の幸せを作っていく」こと
職場においても、心の健康を維持する環境を作っていくことは、命題と言えます。ですから、メンタルヘルスの取り組みが非常に重要になってくるのですが、一方で「パワハラ防止」もパワハラ防止法の施行で喫緊の課題となっています。ここでは、メンタルヘルスの視点から、パワハラを防ぐ方法について、述べます。
メンタルヘルスとは(WHO〔世界保健機関〕のホームページより
世界保健機関(WHO)では、「メンタルヘルス」について、以下のように述べています。
良好なメンタルヘルスは、精神的・心理的な幸福に関連しています。個人や社会全体のメンタルヘルスを向上させるためのWHOの活動には、精神的な幸福の促進、精神障害の予防、人権の保護、精神障害を持つ人々のケアなどが含まれます。
世界経済は、うつ病や不安神経症によって、年間約1兆米ドルの生産性を失っています。
精神障害、神経障害、物質使用障害は、世界の疾病負担の10%、非致死的疾病負担の30%を占めています。
世界の児童・青少年の5人に1人が精神疾患を患っています。
うつ病は、障害の主要な原因の1つであり、2億6,400万人が罹患しています。
精神障害の約半数は、14歳以前に発症します。
毎年、約80万人が自殺で亡くなっており、40秒に1人が自殺で亡くなっていると言われています。自殺は、15歳から29歳の人の死因の第2位です。
紛争の影響を受けている環境では、約9人に1人が中等度または重度の精神障害を抱えています。
重度の精神障害を持つ人は、一般の人よりも10年から20年早く死亡します。
メンタルヘルス従事者の割合は、低所得国では人口10万人あたり2人以下、高所得国では10万人あたり70人以上とさまざまです。
メンタルヘルスに関する政策や計画を持っている139カ国のうち、人権条約に沿ったものになっていると報告している国は半分以下です。
10 facts on mental health (who.int) の翻訳
つまり、言い換えれば「心の幸福な状態」を常に創造していくことが大事だという事です。
ハラスメント(パワハラ)の心理は、「自分だけ優位に立つ!」
では、ハラスメントは、どういう心理から起こるのでしょうか。その根本は
自分だけ心理的優位に立とうとすることです。
ハラスメントを言動的に表すとき、他者否定なりがちです。ですから・・・
他者の価値を下げる・・・・他者否定感情から自分だけの利益を得ようとする
私正しい/あなたが悪い
私正しい/間違っているのはあなた
私悪くない/悪いのはあなた
私間違っていない/間違っているのはあなた
私間違っていない/私を否定するな
といった具合に、ハラスメントをしている人間は、自分の正しさを証明しようとします。しかし、ここには、認め合いが無いという事です。
この認め合いが無いと、以下のようなコミュニケーションをとることになります。
- コミュニケーションの取り方
- 強制的 無理やり、頭ごなし、押し付ける、責める、諦めさせる、威圧する、怯えさせる、委縮させる、拒絶させる 怒る 怒鳴る 同情させる 混乱させる 罪悪感を持たせる 責任を押し付ける やって当たり前 当然だろう
- 内面・内心
- 内心・・拒絶 拒否 敵意 憎しみ 恨み
- 内心が表面化すると・・トラブル 裏切り 暴行 だます、復讐
これこそ、まさしくハラスメントのコミュニケーションなのです。
そして、こういうコミュニケーションが継続して、連続して行われると、相手は自己肯定感を失い、自己否定感情に漬かるようになり、うつ病へとなっていくのです。
お互いに愛情を交わすコミュニケーションをすることが大事
メンタルケアの基本は、互いに愛情を通わせる、コミュニケーションを日頃から行っていくこと。褒める!ありがとう!と言う!普段から触れ合うコミュニケーションをとる!ということは、幸せを構築していく中で、一番重要なことなのです。
- 触れ合い
- 認めあい
- 分かり合い
- 許し合い
- 支え合い
- ほめあい
- 気づき合い
- 気配り合い
これらを一言で言うと、「愛情あるコミュニケーション=褒める」と言います。
そして、褒めるの本質は、「相手の存在や価値を認める働きかけをする。」ことに他なりません。ですから、褒める方法・手段はいろんなものがあります。
褒めるの種類 | ・愛情・愛する ・誉める ・励ます ・ねぎらう ・拍手する ・信頼する ・任せる ・評価する ・敬う ・あやす ・手を振る ・正直な気持ちを伝える ・真心を伝える。 ・挨拶をする ・話しかける ・相手の話を良く聞く。 ・相手の目を見る。・うなずく ・微笑みかける ・仲間に入れる ・一緒に喜ぶ ・手紙を書く ・電話する ・プレゼントする |
しかし、ただ、褒めるだけでは褒めたことになりません。褒めるための一番大事なことがあります。
相手の気持ちを知って、分かって、認めて、褒めるという事です。
ですが、多くの人は、相手のことを知ろうとせず、一方的にコミュニケーションをとっていることが多いのです。
人には、分かって欲しい気持ちがあります。でも、現実には気持ちが分かってもらえないままコミュニケーションをとっていることが多いのです。
- 「わかって欲しい」ことは何か?
- 心 感情 気持ちをわかって欲しい
- 「認めてほしい」ことは何か?
- 存在 成果、誇り、出来たこと、やれたこと。
- 「かまって欲しい」ことは何か?
- 見てて欲しい、同情、注目してほしい、関心持ってほしい
- 「思い通りにしたい」ことは何か?
- 自由に意思決定したい! 指示しないで! 規制しないで! 禁止しないで!
特に業務の上では、気持ちを分かってあげる、仕事を頑張っていることを認めてあげる、ということはとても大切です。気持ちが分かってもらえて、褒められることで、心が暖まり、幸せ感を得てモチベーションが上がります。だからこそ、気持ちを分かってあげるということと、気持ちを分かろうとする努力を継続していくことは、大事なのです。
そして、相手の気持ちを認めることが大事です。その上で、気持ちを認めていることを「褒める」という形で心を込めて表現することです。
相手の気持ちを知り、認めて「愛情あるコミュニケーション」「こころの通うコミュニケーション」をすることがメンタルヘルスの基本、即ち「精神的心理的幸福」の基本となるのです。
まとめ
パワハラを防ぐためには、「褒めるコミュニケーション」を浸透させることです。
そして、「褒めるコミュニケーション」は、メンタルヘルスにも繋がっていきます。
ですが、それを実際に実践すると、難しさを感じる企業さまも多いでしょう。そういう時は、是非、私たちにご相談いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
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