パワハラを防止するための対策は、どういうことが重要でしょうか?
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私たち職場環境改善工房は、以下のお電話で、企業様や個人さまのハラスメント対応の相談を承っております。
対応時間は、平日の10:00~18:00です。※但し、すぐに出られない時がありますので、その時は折り返します。
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目次
パワーハラスメントの防止対策の力点は、未然防止と再発防止
よく、誤解されがちなのですが、パワーハラスメントは「あってはならない」ことではありません。
人間は不完全であり、無意識・無自覚にハラスメントを行ってしまうのですから、「あってはならない」というのは現実にそぐわない綺麗事にしかすぎず、現実に起こっているハラスメントに対して向き合わないという事を言っているのと同じです。ですから、ハラスメントは起こしてしまう事を前提に以下の心掛けが必要です。
- ハラスメントが起こらないように自分から心がけること
- ハラスメントが起こった場合は、会社として再発防止に取り掛かること
それ故に、パワーハラスメントの防止の力点は以下の2点になります。
- ハラスメントをしないように、心がける・・未然防止
- そのために、相手の良いところを褒めるコミュニケーションを行う。
- ハラスメントが起こったら、適切に対応して、再発防止措置を講じる・・再発防止
- 会社のハラスメント相談窓口にまず相談する。
- ハラスメント防止法が企業に義務づけていることを教える。
- 会社のハラスメント相談窓口にまず相談する。
これらを、研修などを通して、教育していくことが大事です。
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ハラスメントの未然防止は、「褒める」ことから。
ハラスメントは、「自分だけ心理的優位に立とうとする」という動機から始まります。そして、その自分だけ優位に立とうとする背景に「何かに怯えている」というものがあります。不安や恐れを隠すために、ハラスメント行為をする」という事なのです。
ですから、ハラスメントに繋がる言動には、
- 触れ合い
- 認めあい
- 分かり合い
- 許し合い
- 支え合い
- ほめあい
- 気づき合い
- 気配り合い
という、相手の価値や存在を認める働きかけが無いのです。これは、無意識無自覚の自分だけ良ければよいという深層にある動機がそうさせるもので、この動機がハラスメントを引き起こすのです。ですから、相手の心を安心させるコミュニケーションを取ることは、ハラスメント未然防止には、とても大切なのです。
褒めるの本質とは
褒めることとは、「相手の存在や価値を認める働きかけをする」ことに他なりません。
しかし、ほとんどの人は、相手の気持ちや誇り・頑張っていることなど、分かって欲しい気持ちに目がいかず、一方的にコミュニケーションを取っているのです。だからこそ、褒めるのにも、以下のプロセスが必要です。
- 知って ・・・相手のことを知ろうとする。
- 分かって ・・・相手のことを理解する。要約する(要は○○なんだね)
- 認めて ・・・相手の考え方を受け入れる、許可する
- ほめる ・・・ 相手の存在や価値を認める働きかけ⇒「褒めるを表現する」
相手の気持ちも分からず(分かろうとせず)に、褒めるのは、単なる押し付けであり、ハラスメントになってしまいます。相手の気持ちや思いを最大限知って分かって認めることが大事で、そして、それを「褒める」という形で表現をしていくことが大事なのです。
褒めるということは、安心感や信頼感、「これでいいんだ~」という前向きな心を産みます。
ですから、褒めるの種類にも、これだけのものがあるのです。
褒めるの種類 | ・愛情・愛する ・誉める ・励ます ・ねぎらう ・拍手する ・信頼する ・任せる ・評価する ・敬う ・あやす ・手を振る ・正直な気持ちを伝える ・真心を伝える。 ・挨拶をする ・話しかける ・相手の話を良く聞く。 ・相手の目を見る。・うなずく ・微笑みかける ・仲間に入れる ・一緒に喜ぶ ・手紙を書く ・電話する ・プレゼントする |
ハラスメントを無くしていくために、大事なことは、知って分かって認めてほめる!というコミュニケーションをやり続けることなのです。
ハラスメント再発防止は、問題に気づかせることと、どうすれば解決できるのか、から始まる。
基本的に、ハラスメント相談窓口に相談すれば、再発防止措置を講じなければいけないことは、ハラスメント防止法で義務付けられています。
ですから、ハラスメントに遭ったら、会社の相談窓口に相談をする!というのは基本ですし、研修でも、それを教えていくことが大事です。
もちろん、再発防止に関しては、ハラスメント相談窓口を中心とした事実調査が基礎になります。ただ、その事実調査の根本は、「ベストを尽くした再発防止策を講ずるか」でなくてはなりません。つまり、再発防止策を講ずることを前提に、ハラスメント相談窓口は対応しなければいけないという事です。
私たちは、ハラスメントの無料相談を広く受けています。ハラスメントの本質は、「自分だけが心理的優位に立つために、自分を正当化して、相手の価値を下げる」というものです。
そこには、相手を知ろう分かろう認めよう褒めようという意識が無いのです。重要なことは「自分だけが心理的優位に立とうとしている」という事を気づかせ、いかに、自分だけを正当化しようとしているのかに、気づかせことなのです。
ハラスメントをしている人間は、「自分だけが心理的優位に立とうとしている」結果、無意識無自覚に次のような言動をしているのに気づいていません。
- 私正しい/あなたが悪い・・私が正しいことを証明するために、あなたがが悪いということを言い続けたりやり続けたりする。
- 私正しい/間違っているのはあなた・・私が正しいことを証明するために、あなたが間違っていることを言い続けたりやり続けたりする。
- 私悪くない/悪いのはあなた・・私が悪くないことを証明するために、悪いのはあなただということを言い続けたりやり続けたりする。
- 私間違っていない/間違っているのはあなた・・私が間違っていないことを証明するために、間違っているのはあなただということを言い続けたりやり続けたりする。
- 私間違っていない/私を否定するな・・私が間違っていないことを証明するために、私を否定するなということを言い続けたりやり続けたりする。
つまり、自分の優位を証明するために、相手を否定し続けるのです。ハラスメント行為に継続性が伴うのは、そのためです。
だから、大事なのはハラスメント行為者に対して、「自分だけを正当化している」ことに気づかせることであり、そこに問題があることに気づかせることであり、どのように改善実践できるか、を具体的に計画を立てさせて、実践し、検証していくのがベストです。
行為者には、ハラスメント問題に気づかせるための改善具現化シートを!
私たちは、ハラスメント改善のための具現化シートというものを使って、ハラスメント問題に気づかせるためのチェックシートを使っています。
この、具現化シートが行為者に対して、気づいてもらうために重要なのです。
- 欲求
- 理想(理念)
- 現実と影響
- 問題は何か。
- ビジョンと問題解決
- 目標設定
- (改善の)具体化・計画
- (改善の)日々の実践と検証
この①から⑧のプロセスを順番に明確化することで、ハラスメント行為者が気づいていくのです。なぜ、気づくかというと、①から⑧に矛盾が生じるからです。本当にハラスメントを改善する意志があるのであれば、その矛盾と向き合います。そして、①から⑧に一貫性を持たせます。しかし、この矛盾から逃げると、いつまでたっても自己正当化に終始し、①から⑧に矛盾が生じたまま放置して、似たようなハラスメントをしてしまいます。なぜなら、問題解決をしないままなので、同じことを無自覚にやってしまうからです。
では、一つ一つのプロセスを見てみましょう。
①欲求
欲求とは、「安心・快適・便利・満足を得るために、求めているもの」と言えます。そして、人間の行動の動機には、必ず欲求があります。
・○○したいから、○○する
というパターンは、あらゆる行動原理の中で、必ずあります。ですから、ハラスメント行為の動機としても、必ず欲求があるのです。
- ハラスメント行為をして、どういう安心をしたかったの?
- ハラスメント行為をして、どういう快適を得たかったの?
- ハラスメント行為をして、どういう便利を得たかったの?
- ハラスメント行為をして、どういう満足を得たかったの?
この問いは、ハラスメントの本質を明確するために、非常に大切な問いなのです。なぜなら、ここから出てきた欲求は①プラスの達成欲求 なのか ②マイナスの失敗回避欲求 なのかに分かれ、それによって矛盾がより明らかになるからです。
ⅰ プラスの達成欲求
プラスの達成欲求とは、心の奥底から、自分の本当に「・したいこと、・なりたいもの、・欲しいもの、・手に入れたいもの、・遊びたいもの」が具体的に五感でありありと、まるで今体感しているかのように、映像で映し出されれるかのように想像できるほど、求めている欲求のことを言います。ありありと体感している欲求なので、実現しやすく、成功者になる欲求とも言えます。この欲求は、長続きする性質も持ちます。
ですから、この欲求には、以下のような特徴があります。
- 挑戦し続ける・・挑戦体質
- 何としてでも○○したい。何が何でも○○やりたい。どうしても○○欲しい。と、どんな状況でも手に入れようとする。決してあきらめず、挑戦し続ける。
- 自身の自立と成長をおのずと促す
- 困難があっても、手に入れようと挑戦し続けるため、自ずと自立と成長へと向かっていく。
- 自立と成長とは、「自分で考えて、自分で答えを発見して、自分で選択して、自分で決断して、自分で行動する。自信と勇気をもって、自分の人生を全力をたのしむこと」
- 困難があっても、手に入れようと挑戦し続けるため、自ずと自立と成長へと向かっていく。
- 自己実現する
- 自分が感じた未来・描いた未来を、実現する。
- 体で感じた未来は、現実のものとなる。
- 自分が感じた未来・描いた未来を、実現する。
- 周りにも良い影響を与える。
- プラスの達成欲求によって日々動くものは、周りにも良い影響を与えます。やる気やモチベーション、協力や助け合いという好循環を自然と産み出します。
このように、プラスの達成欲求で動く場合は、無限の可能性を持ち、自分も周りにも良い成長を与えます。何しろ、根本の問題を発見し解決します。そして、できる理由や、やれる理由を探して、何が何でも答えを見つけてトコトンやるのです。
ⅱ マイナスの失敗回避欲求
マイナスの失敗回避欲求とは、自己防衛・維持・退行など、何か(恐れ・怯え)から自分を守るための欲求です。恐れや怯えを避け、失敗を回避するための欲求で、以下のようなものが代表的なものです。
- 怒られたくない
- 否定されたくない
- 無視されたくない
- 見捨てられたくない
- バカにされたくない
- 仲間外れにされたくない
- 批判されたくない
そして、この欲求は、他人から良いと思われたいため=自分を維持し、守るために、「え~カッコしい!」の演技やフリをもたらします。
「え~カッコしい!」の演技やフリ の典型が、「自己正当化」です。ハラスメントの典型的な特徴は「自分だけを自己正当化する」というものなので、ハラスメント行為の動機は100%、マイナスの失敗回避欲求なのです。
②理想(理念)
理想とは、「自分のなりたい姿・自分のあるべき姿」のことを言います。そして、そこに自分の信じてやまない幸せ実感のありようが重なり、「自分と自分の関わる全ての人が幸せになるための法則」にまで昇華した時に、理念となります。
プラスの達成欲求の集合体が理念であるため、プラスの達成欲求と理念には、一貫性がある。 また、欲求がプラスの達成欲求であるとき、なりたい姿は、理念となる。
しかし、欲求がマイナスの失敗回避欲求である場合は、なりたい姿は理想に留まり、理想とマイナス失敗回避欲求の間には矛盾が生じます。その理由は、理想が「自分だけの『なりたい姿・あるべき姿』」に留まり、周りにまで良い影響を与えようとする動機が無いためです。
やった行為で得たかった欲求と、理想に矛盾が生じている場合、そこには、ハラスメントがあると気づかせることができるのです。
③ 現実と影響
ここは、
- 現実にどういう行為が行われたのか。
- それによって、どういう影響(特に悪影響)を与えたのか。
- その影響は、欲求や理想に照らし合わせるとどうなのか。
を見ていきます。特に悪影響から現実とキチンと向き合っていく作業になります。
④問題は何か
ここは、
- 欲求・理想と現実の間にどういうギャップがあるか。
- そのギャップは、どういう問題をもたらしているのか。
を見ていきます。問題を問題としてキチンと捉えていく作業です。
⑤ビジョンと問題解決
ハラスメントを解決した時の、あるべき姿が、「ビジョン」になります。
どうなりたいのか、どうありたいのか、その為に、どういう問題解決をしなければいけないのか、と向き合っていきます。ハラスメントをした、若しくはハラスメントと思われたという現実と向き合い、それを解決した時に、どういう光り輝く自分であるのか、と向き合っていくのです。
ここからは「改善」ステージになるので、向き合った問題をどのようにして、プラスにもっていくかが大切になってきます。
⑥目標設定
実践を具体化するためには、目標が必要です。問題を解決するのに、何を目標としていくのか、が大事です。
目標は「目指すもの」ということができます。例を挙げると、「1か月で100回人を褒める」といった具合です。
⑦(改善の)具体化・計画
目標を達成するための計画化です。先ほどの「一か月で100回人を褒める」の計画で言えば、次のように計画が立てられるでしょう。
簡単な計画例
対象 | 1日すること |
---|---|
妻 | 朝、起きたときにハグをして、「おはよう。今日もありがとう」と感謝の念を伝える |
子供 | 一日一回、必ず笑顔で挨拶して、「今日、何か良いことあったか?」と聞いて、話してくれたことを「凄いね」とか「よくやったな」という言葉で褒める。 |
部下 | 必ず、部下の良いところを見つけ出して、褒める。自分から積極的に話しかけて、良いところや少しでも感動したところは、褒める。 |
実践したら・・・ | 妻、子供、部下に1日1回ずつ褒めれば、1か月で90回褒めることになる、より積極的に褒めるアクションをすれば、1か月で100回は優に超える。 |
⑧(改善の)日々の実践と検証
計画したことは、日々実践をし、且つ検証していくことが大事です。
裏を返せば、計画した内容は、日々実践ができ、検証できる内容でなくてはならないという事です。
実践し、検証し、改善して、また実践。このサイクル無くして成功無し
なのです。
重要なのは、「ハラスメントをしない」ではなく、根本的な問題を見出し、解決するために、未来が描ける措置を講じること。
「ハラスメントをしてはなりません」というだけでは、人は委縮し、ときには表立ってハラスメントをやらずに、見えない形でハラスメントをすることもあります。
ハラスメントは「未来を描いていない」からこそ、してしまう行為なのです。ですから、ハラスメントをした根本的な問題を見出し、本来あるべき姿になるために、解決する方法を捜索し、未来を描ける措置を講じることが、パワハラ防止には、必要なのです。
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まとめ
ハラスメントを防ぐためには、人を褒めるコミュニケーションをとり、ハラスメントをしてしまった現実と向き合って、未来を描いていくことが大事です。
ハラスメントと向き合うということは、想像以上に簡単なことではないのです。しかし、上辺だけの対応は、再びハラスメントを再発させます。
真剣に、パワハラと向き合い、良い会社を作りたいとお考えの企業様は、是非、私たちにご相談いただければと思います。
以下のメールフォームからご相談いただけます。