経営者として、パワハラを防ぐために知っておいたほうがよいこと

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ハラスメントの無い企業の定義
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経営者が知っておくべき、パワハラを防ぐ3つの視点

パワハラ防止法が施行されて、企業に対してパワハラ防止措置が義務付けられています。
しかし、経営者としては、パワハラ防止措置を講じることを「しなければいけないこと」としての実感が持てないのも、あるのではないでしょうか。

しかし、法律が義務付けているから、形式的にやれば良いのでは?という感覚を許すほど、パワハラ防止法は甘い法律ではありません。その上で、「経営」という視点から、パワハラを防ぐ視点を経営者は持っておくべきなのです。

経営者が知っておくべき、パワハラを防ぐ3つの視点

  • パワハラ防止が風土として根付いたときの経営のメリット
  • パワハラ防止の風土が蔓延しないが故の経営リスク
  • 法律上の義務として講ずべきパワハラ防止措置

ただ、経営者としては、経営のメリットを優先に考えて、パワハラ防止を考えた方が分かりやすいかと思います。

パワハラ防止が風土として根付いたときの経営のメリット

私たちは、真にパワハラが無くなった時に、会社に起こる理想の姿として、「パワハラの無い会社(職場)の定義」を提唱しています。

ハラスメントの無い会社の定義

  • 経営理念・指針・ビジョンが明確で、
  • 働く上で心身の健康が維持しやすく、
  • 社員間のコミュニケーションが円滑で、 
  • ひとりひとりの能力が輝くことによって、
  • 経営が改善されていく会社づくり

企業や会社は経済活動をしていますから、単に「コミュニケーションを良くする」「明るい職場である」というだけではなく、何のために経済活動をするのかを明確にして、そのためにコミュニケーションを良くして、常に経営環境や体質が改善されていく好循環を作り上げていくということが大事です。

パワハラとは、一言で言えば、心や体を害する原因となる言動と言えます。 心や体を害しやすい会社や職場は、健全な経営活動が行われていないのです。だからこそ、経営においては「健康を維持しやすい働き方ができる」「コミュニケーションが円滑」「ひとりひとりが能力を活かす」が、会社全体のモチベーションを上げる環境づくりに必要になってきます。その根本となるのが、「理念」です。どう社会に役立つのか、どう人間性あふれる企業になるのか。そして、それを目指すために、どういうことを手段・手法を使って、実践し、検証しながら達成していくのか、が大切になってくるのです。

実は、この理念が形骸化し、浸透していないからこそ、ハラスメントが起きるのだとも言えるのです。

成功アーチ (ハラスメントが無くなる究極の理念のあり方)

ですから、私たちは、ハラスメントを無くすためにも、理念実践成功アーチを具体的に描くことを提唱しています。

「理念」と言うと、経営理念であり、経営者が制定するものと考えがちです。でも、それは違います。経営、チーム(部署)、個人がそれぞれ持っておいた方がいいのです。

それぞれの「理念」

  • 経営理念とは
    「自社と自社に関わる全ての人が幸せになる法則」
  • チーム理念とは
    「経営理念を基として、チームとチームに関わる全ての人が幸せになる法則」
  • 個人理念とは
    「経営理念とチーム理念を基として、自社とチームと自分と自分に関わる全ての人が幸せになる法則」

基本的には、理念とは「幸せを創る法則である」ということです。幸せの形をありありと具体化し、具現化していくことが大事なのです。

では、どのように理念を構築して行けば良いのでしょうか。私たちは、理念構築の成功アーチを次のように考えています。

成功アーチ

お気づきでしょうか。理念の根底に「何を求めているのか」「一番大切なものは何か」という、言わば「未来への夢」を根本的な欲求として、常に成長していくモチベーションが社風として根付いていくのです。
そして、この理念を具体的に具現化していくことが、大事です。

この理念がもたらす社風は、以下のようになります。

理念がもたらす社風
(弊社の)メンタルコンサルティングが扱うもの
本物のプライド
本質論 挑戦する
プラスの達成欲求の動機
気づきの成功プログラム
悩む⇒直面する、向き合う、問題解決する
根本の問題を発見し、解決する。
できる理由 やれる理由を見つけ出して実行する。
何が何でも答えを見つける。考え抜く。とことんやる。寝ても覚めても考える。発想力。直感。ひらめき。好奇心。追求心。提案力。行動家 面白い 受け入れる 認める 許す 肯定的 建設的 提案型 楽しい よく遊ぶ
少々のことがあってもびくともしない。ゆるぎないプラスの信念。こだわる。くじけない。winwinの人間関係を作る。相手に勝たせて自分の勝ち。自己信頼 他者信頼 自信 自分のすごいを知っている。自尊心 自分を尊敬してやまない心。人生の誇りにかけて挑戦。許す。包容力。学びのスキル。親密のスキル。行動する。結果を作る。成果を作る。

つまり、「一番大切なもの」を動機とした理念の浸透こそが、 パワハラ防止が風土として根付いたときの経営のメリット になるのです。

パワハラ防止の風土が蔓延しないが故の経営リスク

一方で、この「理念」が無かったり、形骸化していると、以下のようにパワハラが起こりやすい社風になっていきます。

理念が無い、若しくは浸透していないか、形骸化していることでもたらされる社風
(ハラスメントが起こりやすい社風)
(弊社の)メンタルコーチングが扱うもの
偽物のプライド
方法論 逃げる
マイナスの失敗回避欲求の動機
あきらめの現実逃避のプログラム
悩む⇒逃げる、避ける、諦める、もういいと拒絶する
現状維持 守る 退行する めんどくさい ほったらかし 後回し
抵抗 対抗 反抗 萎縮 衝動的 分析 やらない理由 しない理由 やれない理由 言い訳 申し訳 否定 批判 黙る 引きこもる あきらめ 妥協 すり替え すり抜け ごまかす 受け入れない 怯え 恐れ 警戒心 猜疑心 嫉妬心 失敗する 負けを避ける 自己正当 責任転換 他者否定
傷つきやすい 相手の欠点や失点ばかりみる マイナスの信念 短所など嫌なところにこだわる。 自分のことには関心があるが、相手のことには関心が無い。自己否定で自分を責めて、他者否定で相手を責める 自罰と他罰 文句ばかり言う 批判 非難 大げさに騒ぐ 正義の仮面 正しさにこだわる 私間違っていない 私悪くない 自己を正当化するために責任転嫁し、他者批判や他者否定を繰り返す。
しかし、ほとんどの人が、このマイナスの失敗回避の欲求で動き、ハラスメントに繋がるコミュニケーションをしてしまうのです。

お分かりでしょうか。「理念」の浸透のない会社には、「パワハラ」横行しやすいのです。
方向性がなく、常に現状維持から逃避するコミュニケーションが蔓延っています。

実際に、企業の状況が悪化してくると、お互いの疑心暗鬼を生み、責任を擦り付け合います。
会社全体にパワハラが横行するのです。

ですから、マイナス面の風土を測ることは、とても大切です。自身のマイナス面を認識できない企業も人間も、結果的には退行していくのです。

法律上の義務として講ずべきパワハラ防止措置

では、法律上のパワハラ防止措置義務を、どう考えればよいのでしょうか?

労働施策総合推進法は、パワハラ防止措置として、以下のことを義務付けています。

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パワハラ防止法が企業・法人に義務付けること
事業主の方針の明確化及びその周知・啓発
 ⑴ 職場におけるハラスメントの内容・ハラスメントがあって はならない旨の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
 ⑵ ハラスメントの行為者については、厳正に対処する旨の方針・対処の内 容を就業規則等の文書に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
 ⑶ 相談窓口をあらかじめ定めること。
  ⑷ 相談窓口担当者が、内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。 また、広く相談に対応すること。
職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応 
 ⑸ 事実関係を迅速かつ正確に確認すること。
  ⑹ 事実確認ができた場合には、速やかに被害者に対する配慮の措置を適正に行うこと。
  ⑺ 事実確認ができた場合には、行為者に対する措置を適正に行うこと。
  ⑻ 再発防止に向けた措置を講ずること。(事実が確認できなかった場合も同様)
併せて講ずべき措置
 ⑼相談者・⾏為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること
 ⑽事業主に相談したこと、事実関係の確認に協⼒したこと、都道府県労働局の援助制度の利⽤等を理由として解雇その他不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発すること。

分かりやすく言うと、基本的には、

  • 就業規則で禁止を明記し、懲戒規定を設ける。
  • ハラスメントが禁止であることを、社員に周知する
  • 相談窓口を設置して、機能させなければならない
  • 相談窓口は、ハラスメントの相談を受けたら、迅速に動き・・・・
    • (ハラスメントの)事実が認められなくても、再発防止措置を講じなければならない。

ということを定めています。

特に大事なのは、ハラスメント相談窓口の機能です。再発防止機能として、パワハラ防止法は相談窓口の機能を求めています。

しかし・・・・・ハラスメントは、パワハラ防止措置を講じても「やってしまう」性質のものである、ということを認識しなければいけません。人間も動物であり、防衛本能がある以上「ハラスメント」をやってしまうのです。

そこのところは、パワハラ防止法も認識していて、再発防止措置義務を厳しくすることによって、実効的にハラスメントを失くしていこうとしているのです。

では、パワハラの定義を見ていきましょう。

パワハラの定義

労働施策総合推進法(パワハラ防止法)は、第30条の二第一項で、パワハラについて「職場において⾏われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇⽤する労働者の就業環境が害されること」と定義をしています。

分かりやすく言うと・・・・・

パワハラの定義

①職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
③その雇用する労働者の就業環境が害されること

と分けることができます。
つまり、この三つの要素が全て揃ってパワハラと言えます。

となります。では、それぞれの要素についてみてみましょう。

「職場において行われる優越な関係を背景とした言動」とは。

「職場において行われる優越な関係を背景とした言動」とは、

業務を遂⾏するに当たって、当該言動を受ける労働者が⾏為者とされる者に対して抵抗や拒絶することができない蓋然性が⾼い関係を背景として⾏われるものを指します。

ハラスメントパンフ.indd (mhlw.go.jp)

と、厚生労働省の出しているハラスメントパンフではなっています。

この中の「⾏為者とされる者に対して抵抗や拒絶することができない蓋然性が⾼い関係」とは、要は、心理的に優位に立つものと考えるとわかりやすいでしょう。パワハラというと、上司から部下 先輩から後輩という関係が容易に連想されますが、部下から上司、同僚から同僚の関係でも成り立ちます。

「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」とは

「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」とは

社会通念に照らし、当該言動が明らかに当該事業主の業務上必要性がない、⼜はその態様が相当でないものを指します

ハラスメントパンフ.indd (mhlw.go.jp)

簡単に言えば、「業務で必要のない言動」と言えます。

この法律は、第30条の二第一項で、パワハラについて「職場において⾏われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇⽤する労働者の就業環境が害されること」と定義をしています。

分かりやすく言うと・・・・・

パワハラの定義

①職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
③その雇用する労働者の就業環境が害されること

と分けることができます。
つまり、この三つの要素が全て揃ってパワハラと言えます。

となります。では、それぞれの要素についてみてみましょう。

「職場において行われる優越な関係を背景とした言動」とは。

「職場において行われる優越な関係を背景とした言動」とは、

業務を遂⾏するに当たって、当該言動を受ける労働者が⾏為者とされる者に対して抵抗や拒絶することができない蓋然性が⾼い関係を背景として⾏われるものを指します。

ハラスメントパンフ.indd (mhlw.go.jp)

と、厚生労働省の出しているハラスメントパンフではなっています。

この中の「⾏為者とされる者に対して抵抗や拒絶することができない蓋然性が⾼い関係」とは、要は、心理的に優位に立つものと考えるとわかりやすいでしょう。パワハラというと、上司から部下 先輩から後輩という関係が容易に連想されますが、部下から上司、同僚から同僚の関係でも成り立ちます。

「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」とは

「業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの」とは

社会通念に照らし、当該言動が明らかに当該事業主の業務上必要性がない、⼜はその態様が相当でないものを指します

ハラスメントパンフ.indd (mhlw.go.jp)

簡単に言えば、「業務で必要のない言動」と言えます。

「その雇用する労働者の就業環境が害されること」とは

「その雇用する労働者の就業環境が害されること」とは、

当該言動により、労働者が⾝体的⼜は精神的に苦痛を与えられ、就業環境が不快なものとなったために能⼒の発揮に重大な悪影響が生じる等の当該労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを指します。
この判断に当たっては、「平均的な労働者の感じ方」、すなわち、「同様の状況で当該言動を受けた場合に、社会⼀般の労働者が、就業する上で看過できない程度の支障が生じたと感じるような言動であるかどうか」を基準とすることが適当です。

ハラスメントパンフ.indd (mhlw.go.jp)

実は、ここがポイントです。もちろん、本人が「ハラスメントだ」と感じることも大事なのですが、第3者から見ても、「悪影響を及ぼしているよね・・・・・」と言えることも必要です。

この定義から見えてくるのは、マイナス感情とパワハラは直結してくるということです。そして小さなマイナス感情の蓄積が、企業経営に大きな影響を及ぼしていくことなのです。

まとめ

パワハラを無くすとは、言い換えれば、互いにプラスの影響を与え合うコミュニケーション環境づくりとも言えます。

そして、目指すべき方向と、企業全体のチーム作りとパワハラ防止が一体化して、完璧にハラスメント防止ができるということです。

楽しく、明るく、創造的な企業づくりこそ、経営者も社員もワクワクする企業になります。

私たちは、そういう明るく創造的な企業づくりを、パワハラ防止を通してご支援したく思っております。

是非、企業様は、私たちにご相談いただければと思っております。

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