コミュニケーション能力の高い人を、「仕事とパワハラ」から見る。
企業様のセクハラ研修・セクハラ防止のご相談を承っております。
メール・電話窓口は以下から!
私たち職場環境改善工房は、以下のお電話で、企業様や個人さまのハラスメント対応の相談を承っております。
対応時間は、平日の10:00~18:00です。※但し、すぐに出られない時がありますので、その時は折り返します。
また、メールでのご相談は、以下からも可能です。
ちなみに、ご相談に対応するコンサルタントのプロフィールは、こちらになります。
コミュニケーションの本質とは。
コミュニケーションとは、人間の生活に欠かせないもので、その定義は以下のようになります。
人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達
コミュニケーション - Wikipedia
しかし、これはあくまでも「辞典」によるものであって、その本質を言っているものではありません。
コミュニケーションには、必ず「目的」があります。目的を動機や欲求と言い換えれば、コミュニケーションとは、動機や欲求を満たすための手段と言えるのです。
コミュニケーションの本質
コミュニケーションとは、動機や欲求を満たすための手段・方法である
この動機や欲求は、プラスの場合もあれば、マイナスの場合もあります。それぞれ、性質が違います。
プラスの達成欲求
やろう!しよう!してあげよう!やってあげよう!という動機です。自分から進んでする欲求なので、非常に挑戦体質です。壁にあたっても、問題に遭遇しても、それを自ら発見し、乗り越えていきます。まさに、自分がやりたいからやる!やりきる!と言う動機であり、持続力をもって必ず結果をもたらします。
特にこの動機が、自分にも相手にもプラスの影響を与えると、周りをどんどん幸せにしていきます。
マイナスの失敗回避欲求
一言でいうと、不快感情に逢う事から逃げよう避けようとする欲求です。「喜べない 悲しい 恐れ」といった感情を味わいたくない!という欲求ですから、その本質には「防衛本能」があります。
- 嫌なことしたくない
- 悲しい目に遭いたくない
- 傷つきたくない
- 怒られたくない
- 叱られたくない
- 失敗したくない
- 弱みを見せたくない
- ダメと思われたくない
- 負けたくない
言い換えると、「不快な目に遭いたくないから〇〇したくない!」というのが欲求です。ですから基本的には「守り」の欲求です。自分を守るために、妥協したり、諦めたり、逃げたり避けたりします。この欲求は自己成長と挑戦をもたらしません。
ただし、人間も動物であり、生存本能がある以上、このマイナスの欲求にもとづいた言動が、99%を占めます。
しかも、そのコミュニケーションは無意識無自覚に行われるのです。
コミュニケーション能力とは
では、コミュニケーション能力とは何でしょうか。それは、プラスの達成欲求に基づいたコミュニケーションに他なりません。そしてその能力を磨き上げるには、次のことを行っていくことが大切です。
コミュニケーション能力を高める5つの心がけ
- 自分で自分を幸せにする(自分と向き合う 自分で自分を褒める)
- 相手を幸せにする言葉がけをする
- 自分の意思を素直に言う
- 相手の言葉や気持ちを素直に受け取る
- できるだけ多くの人と交流する。
コミュニケーションに素直な気持ち、特に愛情や喜びの感情があると、何事もスムーズにいくのです。しかし、自分に自信がなかったり、相手を恐れたり疑ったりしていると、コミュニケーション能力は上がらないのです。
では、コミュニケーション能力の本質とは何でしょうか? それは、安心感に他なりません。
コミュニケーション能力の本質
自分と相手に安心感を与えるもの。
この安心感は、相手に自然とアクションを促します。ですから、コミュニケーションには、次のランクがあるのです。
コミュニケーションの5ランク
- 言う(最低位)・・自己優先・自己都合・自分勝手に言う・言い合い・一方通行・ぶつかる・ケンカ
自分だけの都合で言っている。相手の気持ちや感情は考えない。 - しゃべる・・しゃべっているが、中身が無い。何の問題解決にもなっていない。
「俺は○○だ」と話している人間に、「私は○○だ」と別の話をして、とりとめのない話が続いていくケース。互いに自分の話をしているだけ。 - 話す・・話し合う。相手の話を聞いてから話す。相手の気持ちや本音を理解しながら話す。
- 伝える・・自分の意思を言う。相手の気持ちや心を共鳴や共感、要約などを使って表現しつつ、自分の気持ちや考えを伝える。
- 変える(安心感を与え、アクションを起こさせる。最高位)・・相手の気持ちを分かり、かつ問題を整理しながらで、自分の意思を伝える。しかも、その意思の伝え方は、具体的なアクションイメージが湧きやすく、聞いたときに「やってみよう! してみよう!」という気持ちになっていく。
1および2のランク・・・・マイナスの影響を与える。
3~5のランク・・・・・・プラスの影響を与える
ポイントとしては、「相手の気持ちを分かる」というところが分岐点です。そして、プラスの影響を与えることが、コミュニケーション能力には必要になっていきます。したがって、ビジネスマンとしては、3以上のランクのコミュニケーションスキルが必要になってきます。
仕事(ビジネス)の上でのコミュニケーション能力とは?
ビジネスにおけるプラスの影響の判断基準とは、どういうものでしょうか。見ていきましょう。
普段、私たちは数字でビジネスを評価しがちです。しかし、そこには問題があります。
ビジネスにおけるプラスの影響とは? 私たちが考えがちなもの。
- 目にみえる指標により、成果を見る。・・・お金。利益。数字
- 取引をしてお金がもらえる
- 利益が上がる、売り上げが上がる
- データー上の良い結果
私たちは、ビジネスにおいて、数字が良いか/悪いか で判断しがち。そのため、お金を中心にして、数値で人を判断しようとする。
そこには、正しいか/正しくないか 間違っているか/間違っていないか といった2極的な判断基準によるコミュニケーションが優先されてしまう。そのため、一方が評価され、一方が評価されないという状況が恒常的に生じる。評価できない限り安心感を得ることも与えることもできない。。その為、他者基準による評価に怯え・恐れ、自分たちを守ることに汲汲としている。自分たちを守るために、数字や言葉で自分たちを正当化し、責任転嫁し、他者を受け入れない。数字や言葉をもってでしか、自分を納得させられない。だから、自分と相手の心をほったらかしにしていることに気づいていない。
数字で良い結果が得られない限り評価しない点で、非常に限定的で問題がある
数字が良くないから納得しない。数字が良くないのは〇〇のせいだ! 実はお金や数字は評価基準として分かりやすい半面、自己正当化や動かない理由、やらない理由づくりにも便利に使えます。ここには、安心感 便利感 満足感 快適感といった数字で表すことができないものは含まれません。数字で判断することの最大の罪は、「気持ち」を組み入れないことです。
ビジネス相手は、取引を通じ、お金を支払い、サービスや商品を購入することで得たい「欲求」があります。その欲求を得たいからサービスや商品を購入するのです。
サービスや商品を購入することで得たい「欲求」
- 安心したい
- 満足したい
- 便利になりたい
- 快適でいたい
- 快楽を得たい
このように見てみるとビジネスにおいて買い手と売り手には、心理的ギャップがあるのが分かります。
ビジネスにおける買い手と売り手の心理的ギャップ
- 買い手・・・「安心 満足 便利 快適 快楽」といった心の欲求を満たしたい。
- 売り手・・・お金を得たい
ここから、ビジネスがスムーズにいくための大原則が導き出されます。
ビジネスがスムーズにいくための大原則
「安心 満足 便利 快適 快楽」といった心の欲求を満たして、お金を得る
心理的欲求を満たして、お金を得ることがビジネスにとって大事なのです。
という事は、ビジネスにおけるコミュニケーションスキルにおいて、大事な質問があるのです。
ビジネスにおけるコミュニケーションにおいて、明らかにしておくべき質問
- (その商品・サービスを購入することで)どういう安心を手に入れたいのか?
どういう不安があって、どういう安心を手に入れたいのか? - (その商品・サービスを購入することで)どういう満足を手に入れたいのか?
どういう不満があって、どういう満足を手に入れたいのか? - (その商品・サービスを購入することで)どういう便利を手に入れたいのか?
どういう不便を感じ、どういう便利を手に入れたいのか? - (その商品・サービスを購入することで)どういう快適を手に入れたいのか?
どういう不快を感じ、どういう快適を手に入れたいのか? - (その商品・サービスを購入することで)どういう快楽を手に入れたいのか?
どういう楽しさを手に入れたいのか。
心理的欲求を知ることがビジネスにおいては、とっても大事
答えは買い手が持っている
そして、心理的欲求を知ることで、次にどういう方法・手段で心理的欲求を満たしていくのか提案するのです。
心理的欲求を満たしていく方法・手段の提案
- この商品・サービスをこう活用したら、得たい安心を手に入れられますよ。
- この商品・サービスをこう活用したら、得たい満足を手に入れられますよ。
- この商品・サービスをこう活用したら、得たい便利を手に入れられますよ。
- この商品・サービスをこう活用したら、得たい快適を手に入れられますよ。
- この商品・サービスをこう活用したら、得たい快楽を手に入れられますよ。
簡単に言うと、買い手にある「不安 不満 不便 不快」を聞き出し、どうすれば「安心 満足 便利 快適 快楽」を得られるかを提案するという事なのです。
ビジネスにおけるコミュニケーションの基本
買い手にある「不安 不満 不便 不快」を聞き出し、どうすれば「安心 満足 便利 快適 快楽」を得られるかを提案する
この能力がビジネスにおけるコミュニケーション能力となるのです。
パワハラ行為をする人と、ビジネスの優秀さ。
パワハラ行為とは、簡単に言えば、「自分だけが心理的優位に立とうとする」動機で他者を否定するコミュニケーションと言えます。詳しくは、以下のパワハラの心理についての記事も拝見いただければと思います。
パワハラ行為とは、
「自分だけが心理的優位に立とうとする」動機で他者を否定するコミュニケーション
パワハラ行為の心理についての記事
実は、パワハラ行為者がビジネスで優秀と言うのはあり得るのです。というのは、以下のような動機と行為が組み合わされば、いくらでも能力を発揮することは十分に考えられるのです。
パワハラ行為者がビジネスで優秀である条件
- 動機・・・自分だけが心理的優位に立つために
- 行為・・・お金を稼ぐ・得る。自分だけの営業成績を上げる。
自分の為だけに実績を上げるのは、パワハラ行為者は得意だったりするのです。ですから、実績を上げてある程度までは出世します。しかし、そういう人が何も改めないまま、上位に出世すればするほど、組織への悪影響が大きいのです。
パワハラ行為者が取締役に出世・・・・組織は間違いなく崩壊する(長時間にわたって)
パワハラ行為者が部長に出世・・・・部署と関連するところに悪影響 (組織が停滞する)
なぜ、パワハラ行為者の存在が組織への悪影響に繋がるかと言えば、「人を育てない」からです。もともと自分だけの心理的優位から、自分だけの利益を得ようとしているのがパワハラ行為者です。ですから、パワハラ行為者は「人を育てない」という共通した特徴を持っているのです。人を育てることができない人は、組織全体を成長させることもできません。
結局のところ、パワハラ行為者は、実績で自分正当化させながら組織の階段をのぼり、組織を停滞させる悪性腫瘍となる可能性を秘めているのです。
パワハラ行為者は、実績は上げる。しかし、人は育てない
自分だけの利益のためのコミュニケーション能力はある。
まとめ
コミュニケーションに必要なことは、「相手の気持ちを知る」という心構えと実践です。しかし、自分だけの利益のために相手を傷づけても、実績を作る人がいることも確かです。
ただ、パワハラ行為者は「組織を停滞させる」という特徴も持っています。
組織全体でコミュニケーションを良くしたい企業様、パワハラでお悩みの企業のご相談をお待ちしております。
以下のフォームからご相談ください