円滑なコミュニケーションを、職場にもたらす「魔法のこころがけ」

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ハラスメントの無い企業の定義
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パワハラの相談から見えてきた、
「円滑なコミュニケーション」の本質とは

パワハラの本質をご存じでしょうか? 一般的には、「コミュニケーション不足」とか「一方的な押し付け、強制」とかいうイメージがあると思います。

私たちは、多くのパワハラ相談を受けていますので、こういうイメージがあるのもよく理解できます。

しかし、こういったイメージは、ハラスメントを解決するための本質をまったく突いておりません。
ハラスメントコミュニケーションがどういうものなのか、明確になっていないからです。

ですから、まず、ハラスメントコミュニケーションのあり方を見ていきましょう。

ハラスメントコミュニケーションのあり方

そして、このコミュニケーションは、以下のハラスメントの心理から成り立つのです。

ハラスメントの心理

ハラスメントは無意識の恐れ・怯えが引き起こす行動です。

ハラスメントの心理から見えてくるのは、ハラスメントが「自分だけ心理的優位に立とう」という欲求や動機に基づいていることです。簡単に言えば、「自分だけを守ろうとする防衛本能」なのです。

そして、自分だけを守るために、(他者否定感情によって)相手に否定的な態度や言動をするのが、どのハラスメントに見られる共通した行動原理なのす。そうなると、ハラスメントやパワハラの本質と問題は以下のようになります。

ハラスメントやパワハラの本質

他者否定感情(パワハラをする心理)・・・自分だけが心理的優位に立とうとするために、相手の価値や存在を下げる

自己否定感情(パワハラをされる心理)・・・自分だけが心理的優位に立とうとするために、自分の価値や存在を下げる

ハラスメントやパワハラの本質的問題点

自分だけが心理的優位に立とうとする

  • 自己否定感情の心理パターン
    • 自分はまだまだ出来ていない/私は足らない/もっと注目して
    • 私なんかダメです/やれてません できてません/もっとかまって
    • 私大変だった/私に同情しろ/私をもっとかまって

自己否定感情は、不安や恐れの感情が強く、淋しさや辛い感情を味わおうとします。そのために、相手からの注目を得ようとします。その為にパワハラはしませんが、ハラスメントを受け続けることによって、自己否定感情を強化させ、メンタル疾患にかかったり、場合によっては自死や犯罪行為にいたることもあります。

  • 他者否定感情の心理パターン
    • 私正しい/あなたが悪い
    • 私悪くない/悪いのはあなた
    • 私間違っていない/間違っているのはあなた
    • 私の方が勝っている/あなたの方が負けている

他者否定感情は、「認めてほしい」とか「思い通りにしたい」という欲求が強いところから起こります。恐れや怯えを感じると即座に「俺の凄いを分かれ!」「俺を凄いと褒めろ!」「特別に扱え!」をいった感情のスイッチが入り、自己正当化し、責任転換します。相手のことを受け入れません。その為、そのコミュニケーションはまさに「パワハラ」となります。

  • 他者否定感情によるコミュニケーションパターン
    • 強制的
    • 無理やり
    • 頭ごなし
    • 押し付ける
    • 責める
    • 諦めさせる
    • 威圧する
    • 怯えさせる
    • 萎縮させる
    • 拒絶させる

以上のことから、パワハラ行為が心理的にどういう要素で行われるか、方程式として表すことが出来るのです。

パワハラ行為の心理的方程式

「ストレス感じる」×「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」×「他者否定感情」=パワハラ行為

ここから、一つのことが分かってきます。

パワハラ行為においては、

  1. 相手に対する思いやりが無く、
  2. 自己正当化/責任転嫁/他者否定

に終始するという特徴があるということです。

そうなると、実は、パワハラを解決する、円滑なコミュニケーションの心掛けは以下のようになるのです。

円滑なコミュニケーションを取るには、どうすれば良いの?

では、この部分を具体的に見ていきましょう

円滑なコミュニケーションの本質とは

私たちから言わせると、「円滑なコミュニケーションで無い=ハラスメントの種」と捉えることが出来ます。
ですから、ハラスメント行為から、円滑なコミュニケーションの本質を捉えることが出来ます。

では、パワハラ行為を行わせる「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」の本質とは何でしょうか。

ストレスとは、簡単に言えば次のような状態を言います。

ストレスの状態

  • 安心したいのに、安心できていない状態
  • 便利でいたいのに、便利でない状態
  • 快適でいたいのに、不快である状態
  • 満足したいのに、満足していない状態

人間が本能的に持っている「安心・便利・快適・満足」の欲求が満たされていないことが、ストレスの本質なのです。

ここから、「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」の本質を導き出すことが出来ます。

「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」の本質

  • 不安であることを恐れたり怯えてたりしている
  • 不便であることを恐れたり怯えてたりしている
  • 不快であることを恐れたり怯えてたりしている
  • 不満であることを恐れたり怯えてたりしている

これに気づいていないことが大問題。

パワハラに対応していると、「相手が間違っている」「自分の失敗を認めない」「あなたの方が下」といった相手を否定する言葉や、「私は大変だった」「私なんかできていない」「私は弱い」といった自分を否定する言葉が良く出てきます。

しかし、そこには、問題があるのです。「どういう状態だと安心できるのか?」「どういう状態だと便利だといえるのか?」「どういう状態であれば快適であるといえるのか?」「どういう状態だと満足と言えるのか?」という問題解決の根本的な考えから逃げているということです。

ですから、パワハラ行為者の弁明からは、次のような恐ろしい心理があるのです。

パワハラ行為者の弁明の恐ろしい心理パターン

  • 「指導の一環でした」・・・・指導なのだから、指導に従い切らなければいけない。お前の不快感や気持ちなどはどうでもいい
  • 「愛情の表現でした」・・・・愛情を受け取れ。お前の気持ちや心などはどうでもよい。
  • 「パワハラのつもりで言ってません」・・俺が正しいのだから、パワハラであるわけがない。パワハラと思ったお前が悪い

これらの弁明には、問題を問題としてとらえ、解決しようという意思はありません。むしろ、相手が完璧に否定されることが証明されない限り、自分だけの心理的優位を保とうとする行動を取り続けるのです。

言い換えれば円滑でないコミュニケーションには、必ず自分だけ心理的優位に立とうとする動機が潜んでいるのです。

ここには、相手を否定し続けないと欲求が満たされない、負のスパイラルがあります。 このスパイラルから脱しないと、円滑なコミュニケーションができないのです。ですから、円滑なコミュニケーションを実践するための根本的な基本があります。

円滑なコミュニケーションを実践するための基本「魔法の心掛け

  • 相手を「思いやる」コミュニケーションを実践し続けること
    • 相手の気持ちを分かろうと努力し続ける実践
    • 相手の気持ちを分かって「表現し続ける」実践
    • 相手の気持ちを認めて自分に受け入れる実践の継続
    • 相手のことを褒める実践

相手の気持ちを「知って、分かって、認めて、褒める」ことをやり続ければ、円滑なコミュニケーションを実践できる「魔法のこころがけ」となるのです。

つまり、互いに、相手の存在や価値を認める働きかけをし続けることが、基本なのです。

詳しくは、こちらの動画も参照いただければと思います。

まとめ

結局のところ、円滑なコミュニケーションをする「魔法のこころがけ」とは、相手の価値を認めてそれを表現することに他なりません。

しかし、それを職場の中で実践し続けることは難しいのかもしれません。

もし、職場のコミュニケーション改善でお悩みの企業様がございましたら、私たちにご相談いただければと思います。

ハラスメント防止の研修とコンサルティングを行っています。

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