職場のいじめ、おどろきの対策とは?

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ハラスメントの無い企業の定義
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企業様のパワハラ研修・パワハラ防止のご相談を承っております。
メール・電話窓口は以下から!

私たち職場環境改善工房は、以下のお電話で、企業様や個人さまのハラスメント対応の相談を承っております。
対応時間は、平日の10:00~18:00です。※但し、すぐに出られない時がありますので、その時は折り返します。

また、メールでのご相談は、以下からも可能です。

ちなみに、ご相談に対応するコンサルタントのプロフィールは、こちらになります。

職場のいじめは、そもそも、どうして起こるのか。

職場においては、様々なストレス負荷がかかります。業務を行っていると、以下のようなストレスがかかっています。

  • 安心したいのに、安心できない
  • 便利でいたいのに、便利でない
  • 快適でいたいのに、不快である
  • 満足したいのに、不満である

業務を遂行しているとき、品質や、時間・納期など、様々なことを求められます。営業職であれば、売り上げなども関わってきますね。いわば、業務を行うという事は、「制限のある中で成果を出し続けること」が求めらます。そこには安心も便利も快適も満足もありません。もし安心や便利を手に入れることができても、さらなるものを求めようとします。

そうです。職場にはストレスがつきものだというのは、当然のことなのです。

では、職場のいじめとはどういうものでしょうか? いじめの心理とは、パワハラの心理と同じです。「自分だけが」「自分たちだけが」心理的優位に立とうとするのです。

いじめの心理=ハラスメントの心理

ハラスメント行為は、無意識の「怖れ・怯え」の心理から、引き起こされます。
この「怖れ・怯え」は無意識の劣等感とも言えます。

そして、ハラスメントの心理は、2つのパターンに分かれます。言葉で相手を攻撃する「不愉快の心理」と、態度で相手を攻撃する「不機嫌の心理」です。

しかし、その劣等感は、人に見せたくないのです。その為、自分を正当化し、自分だけが心理的優位に立とうとするために、ハラスメントを行うのです。

自分だけが心理的優位に立ち、相手の価値を下げる心理を「値引きの心理」と言います。
この、値引きの心理こそが、ハラスメントの心理であり、いじめの心理でもあるのです。

不機嫌の心理は、「態度で攻撃する心理」です。態度で攻撃しているので、表情など、雰囲気で醸し出します。

不愉快の心理は、「言葉で攻撃する心理」です。自分の劣等感を隠すために、自己正当化し、責任転嫁し、他者批判を繰り返していきます。

いじめ=ハラスメントの本質とは

自分だけが心理的優位に立とうとする

実は、これは人間が動物として持っている防衛本能がもたらすものなのです。

集団でいじめることもあります。その時、その集団は「支配と依存」の関係で形成されます。誰かが心理的に支配し、誰かが心理的支配に依存しています。そうして形成された集団が束になって、一人の人間をいじめることはあるのです。

つまり、人間は、防衛本能があるがゆえに、いじめをすると言えるのです。それは、職場の中の人間関係においても同じです。

「いじめ」の弱点

「いじめ」の本質が自分だけ心理的優位に立とうとすることならば、「いじめ」行為の本質的な弱点も自ずと分かってきます。それは・・・・

自己正当化/責任転換/他者否定 です。

いじめというのは、相手を否定することを自己正当化する特徴があります。しかし、その自己正当化は必ず、どこかに綻びがあるのです。

自分が「不快」と感じたことを、「いじめ」とか「ハラスメント」と正当化する場合もある。

一方で自分が「不快と感じたこと」を、「いじめられた」「ハラスメントだ!」と正当化することもあります。
こういうケースは、「あいつが悪い。俺が味わった不快感をあいつにも味わわせてやる!」という動機が含まれています。

これは、実は「腹いせの心理」と言って、ハラスメントという言葉を自己正当化するために利用して相手に復讐する「ハラスメントハラスメント」の心理なのです。

ハラスメントハラスメントの特徴

  • ハラスメントを主張して自己正当化に執着する
  • ハラスメントをした(と主張している)相手が徹底的に追い詰められることに執着する
  • 「俺がハラスメントされたのだから、あいつは追い詰められて当然!」というマインドに陥る
    • 改善に協力しない。

これは、実は立派な犯罪心理です。「俺が受けた嫌な思いを、未来において、お前に味わさせてやる!」という動機があるのです。

ハラスメント行為は、無意識無自覚で行われることがほとんどです。

そして、無意識無自覚で行われる自己正当化ゆえに、必ず欠陥=矛盾があるのです。

いじめとは、自分だけが心理的優位に立つために、自己正当化する行動であり、他者否定する行動です。
そして、無意識無自覚の感情(特に、恐れ、怯えの感情)が引き起こすために、客観的に見て正しく行われるいじめというのは存在しないのです。

いじめの心理的方程式は、私たちの考えではこうなります。

いじめの心理的方程式

(「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」+「相手の弱み」)×「自己正当化/責任転換/他者否定」=いじめ

無自覚の恐れ・怯えを隠し、相手の弱みを掴むことで、そこを契機に自己正当化し責任転換し相手を否定し続けるのがいじめの心理的な本質なのです。

無意識の恐れや怯え=防衛本能

相手の弱み=動機

自己正当化/責任転換/他者否定=方法手段

と言うことが出来ます。自分を守るために、相手の弱みを動機として、自己正当化/責任転換/他者否定といった方法手段でいじめを行うのです。そして、そのいじめのコミュニケーションの取り方は、以下のようになります。

いじめのコミュニケーションのあり方

いじめをしている人間が相手に対して抱いている内面

このように職場のいじめは、強制的に自己正当化をするので、実は隙間をみせていることが多いのです。

いじめを無くす基本とは

しかし、ここでは、いじめに対して、如何に有効なカウンターをするかは取り扱っていません。あくまでも、いじめをしていかないようにするためには、普段からどういう事を行えばよいのか? ということをお伝えしたいと主もいます。

基本的には、職場でいじめを無くすためには、「褒める」「問題点を指摘する」「改善方法を提案する、若しくは要望する」の3段階があります。

職場で、いじめを無くしていくためのコミュニケーションのプロセス

  1. 褒める
    これいいね~ ここが良いね~ 凄いね~
  2. 問題点を指摘する
    だからこそ、ここはこうしたら、もっと良くなると思うよ~
  3. 改善方法を提案する、若しくは要望する
    そのためには、こういうことをしたらいいと思うよ。
    その為に、こういうことをして欲しい

実は、マネジメント力もそうなのですが、この「褒める力」が大事なのです。相手の気持ちに入っていく「褒める力」は、出来るようでなかなかできません。それは、相手の気持ちに入っていく必要があるからです。

では、褒めるための基本とは何でしょうか。

褒めるための基本とは

  • 相手を「思いやる」コミュニケーションを実践し続けること
    • 相手の気持ちを分かろうと努力し続ける実践
      相手の気持ちを知る
    • 相手の気持ちを分かって「表現し続ける」実践
      相手の気持ちを分かる 理解する
    • 相手の気持ちを認めて自分に受け入れる実践の継続
      相手の気持ちを認める 受け入れる
    • 相手のことを褒める実践

相手の気持ちを「知って、分かって、認めて、褒める」ことをやり続ければ、「褒める力」は身に尽きます。

褒める行為の、方法手段にも、これだけのものがあります。

褒めることで、相手に対して「認められた」という安心感が生まれます。そして、相手の気持ちを分かった上で褒めることは、互いの信頼感を生むのです。

ハラスメントの無い職場の定義

私たちは、ハラスメントの無い職場の定義というものを定めています。これは「いじめの無い職場の定義」と同じになります。

ハラスメントの無い職場の定義

  • 経営理念・指針・ビジョンが明確で、
  • 働く上で心身の健康が維持しやすく、
  • 社員間のコミュニケーションが円滑で、 
  • ひとりひとりの能力が輝くことによって、
  • 経営が改善されていく会社づくり

今まで述べてきたことが、個々のいじめを無くす実践だとしたら、こちらは会社全体として「いじめを無くす」実践になります。

これを具体的にした記事があります。認知症ケア という雑誌に2019年秋号に掲載させていただいた記事がありますので、紹介します。

介護・医療現場における職員間のハラスメント予防に向けた職員教育の進め方

1・ハラスメントの本質とは何か ~1500件以上の相談経験から言えること~

 私は、前の職場における、自分のハラスメントの体験から、ハラスメントを無くしたい!と意思を固め、この仕事をしています。今まで、1500件以上のハラスメントの個人相談に対応し、企業においては、50社ほどコンサルティングの実績があります。私の最大の強みは、労働法とハラスメントの関連を熟知していることです。1500件の案件の中には、私が会社と交渉して是正させたものも少なからずあり、個人としての「ハラスメント」の事例を人の何十倍も知っていることが、私のハラスメント防止コンサルタントの最大の強みです。

多く相談の中で私が感じてきたことは、世間一般の「ハラスメント」に対する認識は、本質を大きく外しているということです。例えば、私は「パワハラ地獄敢闘記」(図表1)という本で自分のハラスメントの体験を綴っていますが、私は、会社を良くしたい!という一心でパワハラ上司と闘ってきたのです。ところが、実際に相談を受けるようになって、「ハラスメントです!」と言ってくる相談者の99%以上は、この「会社を良くしたい!」という思いが見受けられません。ハラスメントされた!相手が悪い!会社が悪い!に終始するだけで、どのように改善したいのか、自分の考えを持っていないのです。むしろ、会社を良くしたい!と思っている人はすでに、改善に向けてのアクションを起こしているので、少しアドバイスして実践してもらったら、信じられないほどの効果が上げています。

つまり、世間一般の「ハラスメント」の認識は、「嫌な気持ちを抱くような行為」でしかなく、それを「私、正しい/相手悪い」(図表2 ハラスメントの心理構造)と正当化することに終始しているだけなのです。もちろん、嫌な気持ちにさせられれば、ストレスになるので、度を超すとメンタル疾患にかかる可能性が高くなります。ただ、問題なのは、こうしてほしい、このように「改善」してほしい、という意思表示をしないことなのです。
 意外と、この「改善」の意思表示をする、という私のアドバイスに対してキョトンとする相談者が多い。「改善」の意思表示をしました!という相談者もいますが、詳しく聞くと具体性に欠けることがほとんどで、まさしく「私は正しい!=相手は悪い!」の証明のために、取り繕うのです。
 本当に会社を良くしたい!、職場を良くしたい!、利用者さんにとって良い施設をつくりたい!という動機があるのであれば、この「改善」の提案の中身内容は具体的になってきます。そして、実際にこの「改善」の意思行動が、ハラスメントの加害者さえも救済し、職場の雰囲気をガラリと変えるのを私は何度も見てきました。

では、なぜ「改善」という発想が思い浮かばないのか? 実は、「相手悪い」という感情スイッチが入ると、「改善」という選択肢を選べなくなるからです。なぜなら、相手が悪いという証明が終わるまで、その感情を味わいつくそうとするからです。また、加害する側も無意識に「相手が悪い/私正しい」という感情スイッチが入っているので、「改善」提案しても、受け入れられません。なぜなら、それを受け入れると「相手悪い」の証明ができなくなるからです。人間は知能が発達しているとはいえ、動物としての生存本能を残しています。だから、一度「相手悪い」の感情が入ると、防衛本能が先立ち、それを手放すことがなかなかできないのです。 ということは、「自分も相手も良くなる」関係づくり普段からを積極的に実践し続けいない限り、ハラスメントは無くならないのである。

とどのつまり、ハラスメントの本質とは、「職場環境が悪化する行為」若しくは「職場環境が改善に向かわない行為」であり、そこに「改善しよう!」「相手も良くしよう!」「会社も良くしよう!」という意思や行動は伴わない限り、ハラスメントは続くのです。だから、ハラスメントされたことを主張することで、相手を攻撃する「ハラスメントハラスメント」まで起こるのです。

ということは、一番大事なのは、チーム・会社・職場・利用者を巻き込んで全体を良くしていく!=改善していくという心構えが必要なのです。

2・個人でできる、ハラスメント予防にもつながる、コミュニケーションの取り方とは。

 では、普段からハラスメント予防するには、どういうことを実践すべきなのでしょうか。まず、ハラスメントが無い職場がどういうものかを想像してみましょう。私は、ハラスメントの無い職場を「経営理念・指針・ビジョンが明確で、働く上で心身の健康が維持しやすく、社員間のコミュニケーションが円滑で、ひとりひとりの能力が輝くことによって、常に状況が改善されていく実践を行っている職場」(図表3) と独自に定義づけています。ハラスメントが無くなるには、ひとりひとりの積極的な環境改善の取り組みが必要なのです。その中でも、重要なのは、「社員間のコミュニケーションが円滑である。」ということと、「ひとりひとりの能力が輝く」ということです。平たく言えば、職責の上下関係なく、互いが互いを尊重しあい、能力を高めあい、成長しあう環境をつくっていくことが重要です。

 その為の基本となるのが、自分から積極的に相手を尊重し、成長させるコミュニケーションをとることが大切です。では、どのようにすればよいのでしょうか? 私は職場の中で「ほめる」ということを徹底的に教えています。「ほめる」と言っても様々な方法があります。その前に、「ほめる」の本質とはどういうものでしょうか? 少なくとも相手の気持ちや心に良い影響を与えなければ、それはほめたことにはなりません。「ほめる」の本質は、「相手の存在や価値を認める働きかけ」なのですから(図表4)。 そのための手法が「ほめる」です。図表4を見ると・・・・愛情 愛する 励ます ねぎらう 信頼する 任せる・・・など、さまざまな「ほめる」の方法が述べられています。でも、前提にあるのが「相手の存在や価値を認める」ことにあるのです。これが欠けた「ほめる」は、上辺職場で働く同士であれば、仕事の成果をキチンと「ほめて」、認めることなのです。実はこの、相手の気持ちを知ろうとすることを怠っているために、職場の空気が停滞し、ハラスメントが起こりやすい環境が醸成されていくのです。ですから、相手の気持ちを①知って②わかって③認めて④ほめる というプロセスで相手をほめてコミュニケーションを図ることが大事なのです(図表5)。気持ちを分かってもらったり、成果を認めてもらえるとモチベーションが上がって、能力向上の意欲が出てきます。反面、気持ちが分かってもらえなかったり、成果を認めてもらえないと、不信感が芽生えたり、ただ仕事をすればいいや!なんていう後ろ向きの感情が芽生えます。こうなると、職場はハラスメントの温床となってしまいます。ですから、常日頃から同僚や仲間、部下、利用者さん、患者さん、その他周りの人の気持ちを分かろうとする心がけは継続させなければいけないのです。そして、あらゆる方法を使って「ほめ続ける」ということが大事になってくるのです。

3 チームとしての、ハラスメント予防の取り組み方(ミーティングでの検証)

 介護現場・医療現場においては、業務をチームで行っています。ですから、チーム全体で常日頃から、ハラスメント防止の取り組みをしていく必要があります。とは言え、日々の業務の多忙さに時間をかけるのはできません。ただ、定期的に振り返る時間を設け、継続することで、ハラスメントが起こりにくい風土が醸成されていきます。

 私が、現場で提唱している方法をお教えしましょう。介護・医療現場はどこでも定期的にミーティングをしていると思います。毎日しているところもあれば、週2~3回のところもあるかもしれません。大事なのは、週に1回、チームミーティングの場で全スタッフが他のスタッフを「ほめる」時間を設けることです(図表6 褒めるミーティングのありかた)。チームで仕事を行うためには、互いが互いを認め合うことが必要です。私が推奨している方法は、「2つほめる」たったそれだけです。初めは、多くの人がいる前で他のスタッフの良いところをほめるのは、恥ずかしいかもしれません。ですが、目の前で褒められると、嬉しかったり、信頼関係が生まれてきたりします。それを週1回のペースで継続していけば、チームの信頼関係が生まれるのです。ですから、この「ほめる」という時間をつくることで、ハラスメントを未然に防いでいきます。

 具体的には、こんな感じです。

「~~さんが、●日に行った、●●がとても素晴らしかったです。感激しました!」

 褒める時には、具体的な行動内容をシンプルに伝え、感動・感激の気持ちを素直に伝えるのがコツです。褒める内容はなんでも良いのです。笑顔が素敵だった!でも良いです。ただ、重要なのは①誰が②いつ その褒める行為を行ったのかを明確することです。そうすると、褒められた方のモチベーションが上がります。一方でやってはいけないことがあります。誰に対してであっても、否定的な言動はNGです。ハラスメントの言動は全て否定的な言動です。ですから、否定的な言動をした瞬間に「ハラスメントをします!」と宣言したのも同じなのです。ミーティングでは、とにかく、シンプルに褒める!に徹底しましょう。

 このミーティングは特別に時間を設ける必要はありません。通常の業務のミーティングに入れるだけで十分です。シンプルに二つだけ褒めるのですから、時間もかかりません。
 意外とシンプルに感じるかもしれませんが、ただ、この「ほめる」というのはかなり難しいのです。少しでも躊躇いがあると、卑屈になったり、嫌味になったりしやすいのです。真剣に褒める!ということが大事なのです。褒めるとは、相手のことを信頼することです。相手のことを知ろうとすることです。相手のことを認めることです。全身全力で「褒める」のです。これは相手に対する肯定感があって、はじめて成り立ちます。「褒める」は相互信頼を築くための基本なのです。本気で褒められたら、気分が良くなり、モチベーションが上がります。もっともっと成長しようと実感します。つまり、本気で人を褒めることができて、はじめて指示指導ができ、仕事をしたことになるのです。日本の介護現場・医療現場で起こるハラスメントの最大要因は、褒めるが現場に定着していないからに他ならないのです。

 ですから、医療・介護現場の方には、ミーティングの際に互いを褒め合う機会を設けていただくのが効果的です。常にミーティングで褒め合うことで、普段の業務の中でも褒め合うことができる風土が醸成されていきます。ぜひ、実践してみてください。

4 ハラスメント防止の風土づくりは、個人のビジョン作成と実現を中心に!

 意外に思われるかもしれません。ビジョンづくりとハラスメント防止が繋がると誰が予想したでしょうか。ですが、私はひとりひとりがビジョンをしっかりと定め、自分の長所・魅力を知った上で、理想と現実のギャップを把握し、課題を見つけ、課題克服の為に必要なことを見出し、具体的なビジョン達成の実践計画を立てて、行動することが、ハラスメント防止に繋がると実感しています。

 これは、私がハラスメント防止を追及してきた中で、獲得していった考え方です。なぜ、ここに気づいたか? どこの会社様にお伺いしても「数年後のビジョン」をありありと語れる社員・管理職がいなかったからです。夢や将来を描きながら自分の業務をこなしていくことは、モチベーションと相手の肯定感に繋がります。私は働く人ひとりひとりが「ビジョン」をもって仕事に取り組んでいないことが、日本にハラスメントが蔓延る根本的な原因だと考えています。
 ビジョンとは、一言でいえば「夢」です。キャリアを重ねてきた人間であれば、自分の長所と魅力をもって自分と周りの幸せのカタチをありありと描いた将来(図表7 ビジョンとは)、と言えます。ですが、今の仕事で利用者様・職場・自分の幸せのありようを具体的に描いて、日々の業務に取り組んでいる人はいないと思います。実はそこが問題なのです。将来の幸せの姿を描いていない、そして、その幸せの為に日々邁進していないから、モチベーションが下がり、否定的になり、自分の正当性だけを保持しようとし、ハラスメントが蔓延る職場が醸成されていくのです。幸せの為に生きる人は、他者を害しません。幸せの為に生きる人は、自らを律します。幸せの為に生きる人は常に笑顔です。幸せの為に生きる人は常に明るい声です。医療現場や介護現場は人の生命に携わります。そして、人の幸せに携わる現場でもあります。その為にどの職場よりも負荷が架かりやすく、精神的な負担も大きい現場です。だからこそ、働く人1人1人が現場で働くことの幸せと喜びのあり方を、しっかりと決めて、自分をどのように成長させていくかを定めて、自分にも周りにも幸せの影響を与えていく心が必要なのです。
 とは言え、ストレス負荷が架かりやすい現場では、どうしても目の前の作業だけに目が行きがちです。幸せに目を向けたくても向けられないこともあるでしょう。だからこそ、自分の成長ビジョンが必要なのです。業務を通じた自分の幸せのカタチはどういったものであるのか。業務を通じてどのような幸せを周りにもたらすのか。自分の目指す幸せのカタチを具体的にビジョンとして立てるのです。
 私は、あらゆる企業に1人1人がこの「ビジョン」をつくり、実践することを推奨しています。なぜなら、1人1人の幸せのあり方は違うからです。会社の理念や方針に従ったうえで、自分の「ビジョン」を明確にすることで、自己の成長がはかれます。ハラスメントの起きる現場には自己成長がないのです。「ビジョン」をもち、「ビジョン」に向けて実践していくことで、ハラスメントを無くしていく・・・・これが職場環境改善工房が独自で編み出した、ハラスメント防止のコンサルティング手法でもあります。実際にとても効果が高いですし、企業経営にも良い影響を与えます。なにせ、この「ビジョン」手法は働く人の自主性を産むのです。1人1人の自主性が育まれる職場は明るく、良いコミュニケーションと良い連携と良い結果を生みます。1人1人の行動力を産みます。明るく動く現場は強さと思いやりに満ち溢れています。みんなが自分の「夢」に向かうからこそ、ハラスメントどころか、明るさと優しさと、結果に満ちて、日々前向きな職場ができあがるのです。
 職場の「人」でお悩みの方、是非私にご相談いただければと思います。

つまり、私たちは、将来的なビジョンをもって「褒める」風土を作っていく!ということを職場のいじめ防止の根本に置いているのです。

まとめ

職場のいじめは、実は「未来を描いているか=ビジョンを描いているか」で防ぐことが出来るのです。そして、そこを土台に「褒める」ができる風土づくりこそが、いじめをなくし、職場を発展させていくことに繋がっていくのです。

私たちは、いじめ対策でお悩みの企業様のお役に立ちたいと思っています。職場のいじめ対策でお悩みの方は、是非、私たちにご相談ください。

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