パワハラの解決方法を見出す4つのポイントとは?

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パワハラをどのように解決して行けば良いのか、企業としても、被害者としても悩ましいところです。
しかし、できるなら、「根本的にパワハラを解決したい!」と思っている方も多いと思います。

今回は、パワハラの解決方法について、定義、心理も踏まえて、ポイントを説明いたします。

パワハラにどういうイメージを持ってますか?

パワハラというと、どういうイメージを持つでしょうか?

パワハライメージ

  • 上司から部下に対して行われるもの
  • 「大声で怒鳴る」「皆のいる前で立たせて説教する」
  • 「お前なんてどこに行ったって通用しない」「会社に必要ない人間だ」など人格を否定する発言
パワハラ防止法」では、パワハラを防止できない(今野晴貴) - 個人 - Yahoo!ニュース

皆様が持つパワハラのイメージは、こんなところではないでしょうか。もちろん、これも間違ってはいません。ただ、パワハラは、皆様が考えるよりも意外と幅広いのです。まず、そのことを見ていきましょう。

まず、法律によるパワハラの定義は以下のようになっています。

パワハラの定義

①職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
③その雇用する労働者の就業環境が害されること

労働施策総合推進法 第30条の二第一項

この三つの要素が全て揃ってパワハラと言えます。

そして、このパワハラの行為には、6つの類型があります。

パワハラ行為6つの類型

代表的な言動の類型 
⑴ 身体的な攻撃
(暴行・傷害)
① 殴打、足蹴りを行う
② 相手に物を投げつける
⑵ 精神的な攻撃
(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)
① 人格を否定するような言動を行う。相手の性的指向・性自認に関する侮辱的な言動を含む。
② 業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行う
③ 他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行う
④ 相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を当該相手を含む複数の労働者宛てに送信する
⑶ 人間関係からの切り離し
(隔離・仲間外し・無視)
① 自身の意に沿わない労働者に対して、仕事を外し、長期間にわたり、別室に隔離したり、自宅研修させたりする
② 一人の労働者に対して同僚が集団で無視をし、職場で孤立させる
⑷ 過大な要求
(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害)
① 長期間にわたる、肉体的苦痛を伴う過酷な環境下での勤務に直接関係のない作業を命ずる
② 新卒採用者に対し、必要な教育を行わないまま到底対応できないレベルの業績目標を課し、達成できなかったことに対し厳しく叱責する
③ 労働者に業務とは関係のない私的な雑用の処理を強制的に行わせる
⑸ 過小な要求
(業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
① 管理職である労働者を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせる
② 気にいらない労働者に対して嫌がらせのために仕事を与えない
⑹ 個の侵害
(私的なことに過度に立ち入ること)
① 労働者を職場外でも継続的に監視したり、私物の写真撮影をしたりする
② 労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露する。
ハラスメントパンフ.indd (mhlw.go.jp) から

このパワハラの定義パワハラ行為6つの類型を組み合わせてみてみると、パワハラというのは、具体的に以下の①動機 ②行為 ③結果 の3つの要素で成り立っていることに気づきます。

パワーハラスメントの3要素

  1. 動機・・優位性を形成し、保つために、
  2. 行為・・パワハラ行為6つの類型をはじめとした、マイナスの失敗回避欲求を動機とした行為を継続して行う。
  3. 結果・・動機と行為の結果、就業環境が害されたり、相手の心身に影響が出る。

パワハラ行為を「パワハラをしよう!」という意思を持って、している人はまずいません。ですが、無意識無自覚に自分だけが心理的優位に立とうとするために、その行為を行っているのが分かるのです。

パワハラの心理を知れば、そのことは明白です。

ここにも書いていますが、実は、パワハラ行為の原因は、無意識無自覚の「恐れ、怯え」なのです。

どうして、無意識無自覚の「恐れ・怯え」がパワハラ行為の原因になるの?

職場をはじめ、業務を行う場所では、どうしても「ストレス」がかかります。

業務とは、「職業事業などに関して日々継続して行う仕事作業のこと」です。つまり、義務を伴って行うことでもあります。ですから、業務は「やらなければ進まない」性質を持ちます。この義務は、次のようなマインドをもたらします。

義務がもたらす無意識無自覚のマインドパターンの例

  • やらなきゃ
  • しなきゃ
  • 起きなきゃ
  • 行かなきゃ
  • 準備しなきゃ
  • 綺麗にしなきゃ
  • 時間守らなきゃ

そして、このマインドが、次のような欲求を生み出します。

義務がもたらす無意識無自覚のマインドパターンによる欲求の例

  • 怒られたくない
  • 否定されたくない
  • 無視されたくない
  • 見捨てられたくない
  • 見放されたくない
  • バカにされたくない
  • 仲間外れにされたくない
  • 批判されたくない
  • 責められたくない
  • 負けたくない

この欲求は、自分を守ろうとする自己防衛本能から来るものです。人間はこの本能を誰でも持っています。つまり、「~~されたくない!」と恐れたり、怯えたりするのは、人間の性なのです

これらの欲求をマイナスの失敗回避欲求と言います。

では、この欲求を満たすために、どういう行動を起こすのでしょうか。様々なパターンがあります。

マイナスの失敗回避欲求 を満たすために行う行動戦略パターン
「~~されたくないから、○○する」

気づいていないわかっていないダメ出し仕方ない逃げる
ほったらかし(話を)すり抜ける無理理由付け避ける
人のせい(話を)すり替える拒絶意味づけ黙る
相手のせい反抗我慢自己正当私悪くない/
悪いのはあなた
時間がない抵抗強がり責任転換私間違っていない/
間違っているのはあなた
お金がない委縮~のフリ他者否定私正しい/
あなた正しくない
時期じゃない指示待ち~のつもり批判自己正当/
責任転換/
他者否定
後回し衝動的あきらめいいわけ俺の勝ち/
負けを避ける/
失敗をさける
先送りもういい妥協申し訳

これは、分かり易く言うと「怒られたくないから、妥協する」「責められたくないから、言い訳する」といった具合で組み合わせると理解しやすくなります。失敗回避欲求×行動戦略で、さまざまなケースがあります。

実は、こういう行動パターンは、別の側面から見ると一つの特徴があります。

マイナスの失敗回避欲求 の心理的特徴

自分だけが心理的優位に立とうとする

自己否定感情・・・自分だけが心理的優位に立とうとするために、自分の価値や存在を下げる

他者否定感情・・・自分だけが心理的優位に立とうとするために、相手の価値や存在を下げる

  • 自己否定感情の心理パターン
    • 自分はまだまだ出来ていない/私は足らない/もっと注目して
    • 私なんかダメです/やれてません できてません/もっとかまって
    • 私大変だった/私に同情しろ/私をもっとかまって

自己否定感情は、不安や恐れの感情が強く、淋しさや辛い感情を味わおうとします。そのために、相手からの注目を得ようとします。その為にパワハラはしませんが、ハラスメントを受け続けることによって、自己否定感情を強化させ、メンタル疾患にかかったり、場合によっては自死や犯罪行為にいたることもあります。

  • 他者否定感情の心理パターン
    • 私正しい/あなたが悪い
    • 私悪くない/悪いのはあなた
    • 私間違っていない/間違っているのはあなた
    • 私の方が勝っている/あなたの方が負けている

他者否定感情は、「認めてほしい」とか「思い通りにしたい」という欲求が強いところから起こります。恐れや怯えを感じると即座に「俺の凄いを分かれ!」「俺を凄いと褒めろ!」「特別に扱え!」をいった感情のスイッチが入り、自己正当化し、責任転換します。相手のことを受け入れません。その為、そのコミュニケーションはまさに「パワハラ」となります。

  • 他者否定感情によるコミュニケーションパターン
    • 強制的
    • 無理やり
    • 頭ごなし
    • 押し付ける
    • 責める
    • 諦めさせる
    • 威圧する
    • 怯えさせる
    • 萎縮させる
    • 拒絶させる

以上のことから、パワハラ行為が心理的にどういう要素で行われるか、方程式として表すことが出来るのです。

パワハラ行為の心理的方程式

「ストレス感じる」×「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」×「他者否定感情」=パワハラ行為

パワハラを根本から解決する基本とは

では、パワハラ行為を行わせる「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」の本質とは何でしょうか。

ストレスとは、簡単に言えば次のような状態を言います。

ストレスの状態

  • 安心したいのに、安心できていない状態
  • 便利でいたいのに、便利でない状態
  • 快適でいたいのに、不快である状態
  • 満足したいのに、満足していない状態

人間が本能的に持っている「安心・便利・快適・満足」の欲求が満たされていないことが、ストレスの本質なのです。

ここから、「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」の本質を導き出すことが出来ます。

「(無意識無自覚の)恐れ・怯え」の本質

  • 不安であることを恐れたり怯えてたりしている
  • 不便であることを恐れたり怯えてたりしている
  • 不快であることを恐れたり怯えてたりしている
  • 不満であることを恐れたり怯えてたりしている

これに気づいていないことが大問題。

パワハラに対応していると、「相手が間違っている」「自分の失敗を認めない」「あなたの方が下」といった相手を否定する言葉や、「私は大変だった」「私なんかできていない」「私は弱い」といった自分を否定する言葉が良く出てきます。

しかし、そこには、問題があるのです。「どういう状態だと安心できるのか?」「どういう状態だと便利だといえるのか?」「どういう状態であれば快適であるといえるのか?」「どういう状態だと満足と言えるのか?」という問題解決の根本的な考えから逃げているということです。

ですから、パワハラ行為者の弁明からは、次のような恐ろしい心理があるのです。

パワハラ行為者の弁明の恐ろしい心理パターン

  • 「指導の一環でした」・・・・指導なのだから、指導に従い切らなければいけない。お前の不快感や気持ちなどはどうでもいい
  • 「愛情の表現でした」・・・・愛情を受け取れ。お前の気持ちや心などはどうでもよい。
  • 「パワハラのつもりで言ってません」・・俺が正しいのだから、パワハラであるわけがない。パワハラと思ったお前が悪い

これらの弁明には、問題を問題としてとらえ、解決しようという意思はありません。むしろ、相手が完璧に否定されることが証明されない限り、自分だけの心理的優位を保とうとする行動を取り続けるのです。

ここには、相手を否定し続けないと欲求が満たされない、負のスパイラルがあります。 このスパイラルから脱しないと、パワハラの根本的な解決ができないのです。ですから、パワハラを解決するための根本的な基本があります。

パワハラを根本的に解決するための基本

  • 相手を「思いやる」コミュニケーションを実践し続けること
    • 相手の気持ちを分かろうと努力し続ける実践
    • 相手の気持ちを分かって「表現し続ける」実践
    • 相手の気持ちを認めて自分に受け入れる実践の継続
    • 相手のことを褒める実践

相手の気持ちを「知って、分かって、認めて、褒める」ことをやり続けない限り、パワハラは根本から解決しない!

互いに、相手の存在や価値を認める働きかけをし続けることが、ハラスメントを無くしていく基本なのです。

互いに互いを認め合う関係を作っていくことが、パワハラを解決する根本的な基本

パワハラを解決する4つのポイントとは。

では、パワハラを解決するために、どういう気持ちを分かっていくことが大切なのでしょうか。実はこれがパワハラを解決する4つのポイントなのです。

パワハラを解決する4つのポイント(パワハラの再発を防ぐ4つのポイント)

  • お互いに認め合う環境をどう作り、どういう安心を創り出すか
  • お互いを認め合う環境をどう作り、どういう便利を創り出すか
  • お互いを認め合う環境をどう作り、どういう快適を創り出すか
  • お互いを認め合う環境をどう作り、どういう満足を創り出すか

「安心 便利 快適 満足」というのは、パワハラの再発を防ぐには、不可欠な要素です。これは簡単なことで、互いに安心な状態、互いに便利な状態、互いに快適な状態、互いに満足な状態、である状況でパワハラは起こらないからです。ですから、どういう状況であれば、安心しているのか、便利であるのか、快適であるのか、満足しているのか、を明確にすることは、パワハラを解決する上でとても重要な問いかけなのです。

パワハラを解決する4つのとても大切な問いかけ

  • お互いにどのように安心したいの?
  • お互いにどのように便利でいたいの?
  • お互いにどのような快適でいたいの?
  • お互いにどのように満足したいの?

なぜ、この「安心、便利、快適、満足」の問いかけが重要かというと、その状況を互いに目指す状況を作り出すことが、パワハラを防ぐ最も効果的な動機になるからです。

そして、この動機=欲求から以下のような「パワハラ防止の為の成長アーチ」まで到達して、実践すれば、なおさら最高です。

私たちは、パワハラの解決を「人間成長の機会」とまで捉え、具体的な解決を実践するノウハウを有するのです。

まとめ

パワハラを解決するには、「自分だけ心理的優位に立とうとする」お互いの状況を改善していく必要があります。
しかし、その状況をなかなか作れず、非常に困っている個人の方や、企業の方は多いと思います。

ハラスメントで悩んでいる、個人の方や企業の方がいらっしゃれば、是非、私たちにご相談いただければと思いますので、どうか、よろしくお願いいたします。

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